計画的恋愛
3 私の本当の王子様に…
「ひより!もう何もせずにじっとしてて!」
先程、家事を覚えようと皿洗いをしてみたら見事に皿を割ってしまった。
次にお米を洗ってと言われて、食器用洗剤を入れて洗おうとしたらママが悲鳴を上げた。
そして今度は掃除をしてみたら花瓶を割ってしまい、どんどん仕事を増やす私にママがキレた。
「ひよりは家事をしてこなかった以前に、家事の才能が無いのよ!」
うぅ…そんなハッキリと言わないで……。
「おばさん、ひよは初心者だし仕方無いですよ。僕が片付けます」
暁君は私を庇ってくれた。
「ごめんなさいね、暁君。不出来な娘で」
「ひよは勉強に専念していたから仕方無いですよ」
「まぁ確かにね」
私はそんな二人を見ながら落ち込む。
目の前の暁君が私が割った花瓶の欠片を拾っていたので一緒に拾おうとした。