計画的恋愛
「早速、勉強をしようか」

「うん。よろしくお願いします」


最初は緊張のしすぎで手がプルプル震えたけれど、暁君の教え方は丁寧で上手で凄く分かり易くて頭にスッと入ってきた。


私の成績が上がらないと暁君のせいになる。
大好きな暁君に恥を掻かせてはいけないと思い、私は家庭教師がない時も学業に励んだ。
暁君のお陰で私は成績はぐんぐん上がり、中学一年の二学期ではついに上位に。


「そういえば来年から暁君、就職しちゃうわね」

中学二年の十二月、家に帰るとママが言った。

そっか。暁君、大人だもんね……。
もう暁君に、勉強を教えてもらうことも無くなっちゃうんだ……。

落ち込んでいる時、丁度やってきた暁君。
すぐにママが暁君の就職先について訊いた。


「仕事は在宅ワークなので、ひよの家庭教師続けますよ」


やったーっ!
心の中で私は万歳三唱。
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