計画的恋愛
「あれ?私達、リムジンに乗ってなかった?」

「覚えてない?私達、薬を嗅がされて誘拐されたみたい」

ベッドに座っているクリスティーナがさらりと言った。


「え」

私は固まった。

その言葉でスプレーをかけられたことを思い出したけれど…誘拐……?


「嘘…そんなドラマみたいな話あるわけ……」

「手も足も手錠が付いてるのに?」

マイクがそう言って私に手と足の手錠をみせた。

自分を見てみると同じものが手と足に本当に付いていた。

「ここ、何処!?」

「わからないわ。気付いたらこのベッドの上だったから。どっかの部屋に監禁された。鞄も携帯も何も無い」

見渡してみるとベッドが三つあるだけの部屋。
窓も無い。
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