計画的恋愛
「ひよは俺の気持ち、疑ってるの?」

先程まで笑顔だった暁君が、無表情になった。

私はそんな暁君が少し怖くなって思わず目を伏せた。


「そういうわけじゃないけど……」

私がそう答えると目の前に座る暁君は椅子から立ち上がる。

そして私の真横の椅子に腰掛けた。

私は暁君が怖くてそちらを向けずにテーブルの紅茶のカップを見つめる。


「ひよ、こっち向いて」


そういわれてしまったので私は恐る恐る暁君の方へと顔を向ける。

暁君へと向ききる前に私は顎を掴まれた。

それに驚いた私は口から思わず言葉が漏れる。



「え――――……」

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