計画的恋愛
「してるよ。あ、そうだよね。ひよは奥さんになったんだから、そりゃ俺がずっとひよの隣に居たら将来が心配になるよね。じゃあ預金通帳の一部を見せるよ。ちょっと待って」

そう言ってiPadをいじると私に向けた。


「はい、これ、預金の一部」

「え」


見せられたものはネットから口座の残高が見れるページ。

だが、私はすぐに理解出来なかった。

何故ならば……


「十万…百万…千万……一億!?」


残高が一億だったから。


「ひよ、声が大きいよ」

暁君は眉を下げながらそう言って、口の前に人差し指を立てた。

周りに居た数人の生徒が私を見たがそれどころじゃない。

しかもさっき一部って言ったよね……?

私は呆然。

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