計画的恋愛
5 よくよく考えてみれば絵本の王子様も粘着系だった
「一緒に大阪帰ろう!」

「……お兄ちゃん、一人で帰って……」

「ひより!?何で!?」

「私には大学があるの……」

「じゃあ俺も東京に「それは無駄だと思うよ」

私はお兄ちゃんの言葉に被せて告げた。

「お兄ちゃんだって、パパとママだって大阪に簡単に行かせちゃったんだから……」

「うぅ……」

きっと暁君には無駄な抵抗だ。


「じゃあ、弁護士を立てて離婚申請しよう!」

「え」

暫く考え込んでいたお兄ちゃんが、小さい脳みそをフル回転して出したのか結構まともな提案を出した。


「大丈夫、心配するな。兄ちゃんは貯金はある!」

お兄ちゃん…私のためにそこまでしようとしてくれるのは嬉しいけど……。
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