双姫・嵐王 番外編
確かに見えた。
『類ッ!!』
あの女の人と腕を組んで歩いていたのを…。
「ねぇ!!あの人って!!!」
「え!?嘘ッー!!」
「キャー!Cielが居るー!!!!」
周りの人達が私に気づき始める。
グイッ!!
混乱していた私の腕を誰かが引っ張る。
「社長ッ!お戻り下さい!!」
『待っ…「これ以上の混乱を起こさない為にお戻り下さい!!」
彼の気迫に負け、私は大人しく車に戻った。
その日…類は戻って来なかった。