双姫・嵐王 番外編


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賑やかな街へ姿を消す二人を
一人の男が鋭い目つきで見ていた。


「あれが…。」


男から発せられた声が静かな路地裏に響く。


「そ、そうですッ!!
あの二人が『双姫』です!!

ちゃんと仮面も付けていたので
間違いな…ヒッ!!」


何に苛立ったのか男は物凄い形相だった。


「あー…駄目だ。
せっかく、会えたと思ったのに。

駄目なんだよなぁ…偽物じゃあさ。」


どうすれば良い??


「あぁ、簡単な事だ。」


男はいきなり笑顔になった。


「全部、始末してしまえば良い。」


そう言って案内人の男をその場に残し、
去って行った。


「ば、化け物だッ…。」


男は腰を抜かし、呟いた。


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