君の笑顔が見たい
「おい、おめーら。今ホームルーム中ってこと忘れているよな?それに、涼森。一言担任に声かけてから入ってこいよ」

「あ、すみません。忘れていました」

「忘れるなよ!!」

担任の言葉にまたクラス中が笑う。

「もう、続きいくぞー。2つ目の連絡……」

始業式は何時からだとか、副担のこととかの様々な連絡を右から左に聞き流す。

ふと、左を見ると、窓の外では桜がヒラヒラと散っている。

この教室は2階。

2階の窓から桜が散るのが見えるなんて珍しい。

どうせなら、桜よりも青いバラの方がいいと思うな~。学園の名前は青薔薇なのだから。


本当は視力が悪い訳ではない。

だて眼鏡をかけていることにはいろんな理由があるけれど。

一番はリア、かな。

全てはリアのため、なのだから。
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