アーモンド~キミとの物語~
「行ってあげてください。あの子一人っ子なので…少しでもいいので遊んでやってください」
(……一人っ子かぁ)
「わかりました」
少し思いふけた感じになるが快く引き受けた
そして瑞季と千咲のところに行き一緒に貝殻を拾う
「あ、綺麗な貝殻!これはお兄ちゃんにあげるね」
「ありがとな」
「そしてこのピンクで可愛いのは千咲お姉ちゃんに!」
白くキラキラした貝殻を拾うと秋斗に渡す
少しピンクのかかった可愛いらしい貝殻は千咲に渡すと瑞季はニコニコと嬉しそうにする
そして無邪気にこう言う
「千咲お姉ちゃんはこのお兄ちゃんとコイビト同士なの?」
「へっ…!?」
「これまた直球に聞くね…」
なんの疑いのない純粋なキラキラとした目を向ける瑞季
千咲は驚きが隠せなくて声を上げ、秋斗はびっくりしながらも子供は時に恐ろしいことを言うな、と思った
そんな会話を聞こえた母親は「こらこら」とちょっと呆れたように笑う
「瑞季くん」
「ん?」
千咲への配慮と瑞季の質問に答えるように手招きをして何かを耳打ちする
耳打ちしたあと内緒だよ言いシーっと秘密のポーズをする
瑞季は「うん!内緒!」と秋斗と同じポーズをする
「秋斗先輩なに言ったんですかー?」
怪しげにする千咲に
「これは男同士の秘密だから千咲ちゃんには教えられないなぁ」
と意地悪に言う