アーモンド~キミとの物語~
episode.13


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二人は人混みを掻き分けて一本外れたところにある石階段を登る
二つの下駄の歩く音がカランカランと鳴る

時折千咲を気にしながら秋斗が振り返る

「千咲ちゃん、大丈夫?」

「あ、はい!……あの、こんな道ありましたっけ?」

キョロキョロと周りを見回す
神社から少し離れた場所にある石階段

街灯は一定の距離にはあるもののほぼ真っ暗で人影は無し

「ああ、この場所ってあまり知られてないんだよ」

「へ?」

(まさか…お化け出るとか…?)

ちょっとサーッと血の気が引くように思ったが秋斗は「違うよ」と優しい声で否定する

怖がらせたかな、と思い説明する

「この先にちょっとしたお楽しみがあるんだよ」

「お楽しみ?」

なんだろうと首をかしげるが花火が上がる時間まであと少しだ
とりあえず二人は石階段を登っていく

後ろを振り向くと屋台の光りが見えるのとあれだけいた人がちらほらと移動を始める

「さ、もう少しだから頑張って」

「はい」

体力の違いに内心疲れたと思うもののお祭りのフィナーレである花火大会が待っている
へばっている場しじゃないと気合いを入れ直して一段一段と登る

秋斗も千咲を気にする

そして辿り着いたその時だった……

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