アーモンド~キミとの物語~
「サンプルって…」
「サイズの寸法測るだけだからすーぐ終わるわよ」
「はいはい」
愛未は創汰を連れていく
その間に千咲は作業に戻る
みんな集中していたためあっという間に放課後になる
千咲はこの日バイトのため先に帰ることにした
*
バイト先に着くと華が事務所で仕事をしていた
「あら、お疲れ様」
「お、お疲れ様です…。すいません遅れて」
「文化祭の準備で忙しいのにシフトいれてごめんね」
「いえ」
千咲にとってはバイトと学校の両立が当たり前になっていた
最近はそんな忙しい時間が秋斗やほのかと出会ってからなんだか楽しく感じていた
「そういえば文化祭は玲央と行くから楽しみにしてるわね」
「ほんとですか!?」
「えぇ、もちろんよ」
お腹にいる赤ちゃんを気遣っていたが毎年母校の文化祭を楽しみしていた華
「今回なにをやるの?」
「去年喫茶店が評判良くて今年もそれになったんです」
(まさか執事喫茶なんて言えないし…)
「それは楽しみだわ」
楽しみにしている華に申し訳ない気持ちもあったがちょっとくらい秘密してたほうが楽しみを奪わなくて済むと考えていた
そんな会話をしているとシフトで来ていた琢磨から「千咲ちゃーん、ホール頼むわー」と呼ばれ返事をしたらいつも通りに仕事をこなすのであった