アーモンド~キミとの物語~


「ごめん、待ったか?」

「ううん、遥斗くんと一緒に待ってね」

意外な返答に一瞬キョトンとする
ほのかもビックリしていた

いつの間にか自分の弟と一緒にいたからだ
しかもまるでお互いのことを知っているかの口調だ

「ハル、あんた乙葉ちゃんと知り合いだったの?」

「あー、実は…最初の部活のオリエンテーションのときに会ってそれで知った」

「遥斗くんと同じ部活に入ってて、さっき会った時はビックリしたんです。それでお互いの上の姉兄が高校同じって聞いてて…今に至るってところです」

乙葉のちゃんとした説明にみんながポカーンとする
ほのかや創汰はもちろん、乙葉と仲良しの千咲と愛未も何も知らない
遥斗と仲良しの秋斗すら知らなかった

下の妹弟が居ると聞かされている創汰たちでさえ…まさかの展開と言える状態だ

「ビックリ仰天とはこーゆうことを言うのね…」

「愛未ちゃん、それオレも思ったよ…」

はぁ、と感心というかなんとも言えない状況にポロリと本音が漏れる愛未と秋斗

遥斗の話によると、中学の部活紹介のオリエンテーションのときに一年生は必ず見学がてらだいたいの部活を見て回る

その時に乙葉が入りたいと思った部活が美術部だ
千咲の影響で乙葉も絵を描くようになったという


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