アーモンド~キミとの物語~


「高校生活もあと半分かぁ…」

ほのかが不意にしたその言葉に千咲はドキッとする
ほのかと秋斗と過ごす学校生活もだんだん終わりに近付いているからだ

そんな千咲の様子を頬杖を付きながらじっと見つめる

「…………」

(この子たちと過ごす学校生活楽しいけど終わるのは寂しいわね…)

なんて事を思っていると見つめられていることに気付く

「ほ、ほのか先輩?」

「ん?」

「そんなにじっと見て…私の顔に何か?」

「付いてないわよ?ただ、可愛い顔してるなーって」

じーっと見てくるほのかにパッと顔を背けて「あまり見ても面白くない」と言う
からかうと反応が可愛くて仕方ないのだった

「あの…ほのか先輩は進路とか、なんか考えてますか?もうそんな時期だし…」

「そぉね…」

やっぱり聞いてくると思っていた
多少の驚きはあったが冷静になりちょっと考える

文化祭が終わり衣替えが始まって10月になり秋の季節になる
三年生は進路をそろそろ決めなければならない時期だ

大学に進む人や地元に残り仕事をしたいと思っている人、または県外に出て仕事を見つける人それぞれだ

「……実はね、私ウェディングデザイナーの仕事に興味あってさ」

「ウェディング…デザイナー?」

「うん。小さい頃に母親の友だちのウェディングドレス見てなんかいいなぁって思って」

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