アーモンド~キミとの物語~


「ちぃ、どうした?」

「え?」

「なんかさっきから元気ねぇけど」

「そうかな?大丈夫だよ?」

そう答えるもののやっぱり気になるのは秋斗のことだ
それぞれやりたい事が見つかってそれに向かってるのに自分だけこんなにゆっくりしてて大丈夫かなと思っている

(二人にも聞いみよかな…)

「二人は卒業したら、進路どうするか決めたりしてる?」

「オレなにも考えてない」

「私、咲良さんと同じ会社に務めたいって思ってるけど今のところは全然だよ。なんで急にそんなこと聞くの?」

「あ、うん…」

この間ほのかと話したことを言った
友だちである前に先輩として卒業後はどうするのか気にしていたこと
自分たちもあと一年後には、と焦り出していたこと

そう本音を漏らすと創汰がポンポンと頭を撫でた

「創汰…?」

と、思ったらわしゃわしゃと荒々しく撫でる

「ちょっ、創汰!?髪ぐちゃぐちゃになるよ」

「……ははっ!」

笑いながら創汰は答える

「お前、そんなこと思ってたのか。確かにオレらもあと一年経てば先輩たちみたいに焦り出すかもしれねぇが今はそんなこと考えないで楽しく過ごそうぜ?」

「そうだよ!今はいまだよ?将来なにしたいかなんて自分にしか分からないんだから、ねっ?」

「そう、だね。ありがとう二人とも」

二人のおかげで元気を取り戻した千咲
いまは前向きに今の学校生活を楽しむと決めた

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