アーモンド~キミとの物語~


あはは、と笑う咲良
チケットを受け取ったのはいいけど誰と行こうか悩む

チケットは二枚
一緒に行く相手次第で思い切り楽しむことも出来るしデートになってしまう

「……創汰しか居ないかな?」

ボソリとそう呟く

うーん、と悩む姿に咲良はクスッと小さく笑う
心の中で、青春だなぁなんてことを思っている




それから二日経つが千咲はまだ誰も誘ってない
みんなと一緒にいることが多いため誘いに誘い出せないでいる

その日の放課後は創汰と日直のため教室で日誌を書いていた

「はぁ…」

不意に出たため息に創汰が気付く

「ちぃ、どうした?」

「あ、ううん…」

そう思っていたが創汰はジーッと見る
さすがに幼馴染を騙せるわけがなく昨日咲良からもらったチケットのことについて話す

「ああ、そういや今週末か」

「うん。そ、それでね創汰と一緒に行けないかなって…」

ひとまずチケット無駄になる前に創汰を誘ってしまおうと思っていた

「オレ?」

急な誘いにびっくりする
千咲はてっきり愛未かほのかを誘うのかと思っていた

少し悩んだあとカレンダーを見て何かを思い出した創汰が携帯を確認する

「悪いがその日は用があって無理なんだわ。だからさ…」

「え…?」

ニヤリと何かを企む創汰

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