アーモンド~キミとの物語~

秋斗の誕生日から数日
いつもと変わらない日常を送っていた

バイトをこなす毎日を過ごしているといつもの常連客の女性たちが千咲に声を掛ける

「千咲ちゃん、なにか良いことでもあったの?」

「……へ?な、なにもないですよ!」

「あら、そうかしら?なんだか嬉しそうにしてるから良いことでもあったのかなって」

ふふっ、とからかい気味に言うと
ちょっと照れる千咲

嬉しいことと言うより千咲にとって秋斗と二人で遊園地行ったことが楽しかったらしくその余韻がまだ残っておりつい顔に出てしまったらしい

「い、良いことか分からないけど最近気になる人に誕生日プレゼント渡したり遊園地行ったり…」

「それを良いことって言うのよ」

ウインクする女性
すると向かいに座っていたもう一人の女性が千咲に耳打ちするように「それに最近綺麗になったわね。恋でもしてるのかしら?」と言う

その言葉に「恋!?」と自分でもびっくりする

無自覚の千咲だが周りの人にはそう見えるらしい

「そ、そんなんじゃ…!じゃあごゆくっり!」

慌ててそう言ってそそくさと逃げるように裏に戻る
そんな可愛らしい反応に女性たちはクスクスする

裏に戻った千咲は心臓がバクバクとしているのが分かった
そして今までの自分の行動を振り返ってみる

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