アーモンド~キミとの物語~
(……私が秋斗先輩に恋?いや、そんなはず…)
否定的な考えになるが楓とのやり取りを思い出したり、ほのかには嫌な気持ちにならないのに他の女の子にはモヤモヤした気持ちになったり
いちいち秋斗の行動にドキドキしたり手を繋いでも嫌な気持ちにならず、離せば寂しい気持ちになったり
……そんなことを思っていると急にぶわぁと顔が赤くなる千咲
そして、自分の気持ちに気付く
「私…秋斗先輩が好きなん、だ」
今までは憧れな存在でしない秋斗
勉強も出来て運動神経が良くて急にバトンタッチされたバイトもなんなりとこなして
それをずっと憧れで遠い存在だとばかり思っていた
気付かないうちに"憧れな人"から"好きな人"に変わっていた
「ずっと憧れな人だと思ってたけど…」
"いまは違う"
そう実感した
気持ちを自覚した千咲は次秋斗にあったらどんな顔をすればいいか分からなかった
「千咲ちゃーん!4番テーブルお願い!」
「あ、はーい!」
(いけない!いまバイト中だった!集中集中!)
玲央に呼ばれてハッとする
いまはバイト中だと
そんな気持ちを紛らわすように仕事に打ち込む千咲であった
恋に悩む千咲の姿をこっそりほのかが見ていたことに気付かずに……