アーモンド~キミとの物語~
「封筒あったよ?」
『じゃあ、悪いんだけど会社まで持ってきてくれないかな?実はそれ今度の企画のやつなんだけど忘れちゃって』
「わかったわ。じゃあリリアルに向かうね」
『ありがとう』
咲良との通話のあとすぐに準備してリリアルに向かう
リリアル本社は大きいビルだがお店自体は駅からほど近い場所にある
千咲も何度かお邪魔している
千咲が手掛けるデザインはスタッフからどれも評価が高くお店を利用するお客さんにも人気だ
時折咲良を手伝っているのはそれだ
約30分ほどでお店に着くと「話は通してあるから裏口から入っておいで」とメッセージがあった
「こ、こんにちは…」
裏口にいる受付の人に挨拶すると「どうぞ」と中へ通してくれた
少し進むと咲良が待っていた
「お姉ちゃん!」
「ちぃ!ごめんね、急に」
「んーん、大丈夫だよ。あとこれ封筒ね」
「助かったわ。ありがとね」
そのとき「あら?千咲ちゃん?」と綺麗な声がした
振り向くとリリアル編集長兼店長の雨音がいた
「雨音さん!お久しぶりです!」
「千咲ちゃん久しぶり。今日はどうし…ああ、なるほど」
咲良が持っていた封筒に目をやりすぐ納得した
すぐに始まる企画書の案件を届けにきたと言うことを