アーモンド~キミとの物語~
「えっ…」
(気になって…ってどういうことだろ?それに…)
実は秋斗に千咲の話をしたのは創汰とほのかだった
うさ、とは創汰の愛称だ
名字の「宇佐美」から来ており中学時代に友人からそう呼ばれ高校に上がってからもそう呼ばれているのだ
まさか創汰と顔見知りだとは思っていなくて驚きを隠せないでいた
「うさって…創汰のことですよね?知り合いだったんですか?」
「実は去年の文化祭の準備の時に同じ係になったんだよ」
「……そうだったんですか」
「あ、でもうさから聞いたってよりは良く一緒にいる姿を見かけるってことなんだよ」
「彼とは幼馴染なんです」
(秋斗先輩と創汰がもう顔見知りって知らなかった…)
ちょっと意外な事実にまだ驚きが隠せない様子の千咲
秋斗はふぅ、と一息するとほのかとはイトコ同士のことも話した
千咲や周り人に変な噂が流れているため誤解をしたくないからだ
その事実にもびっくりで「ええっ!?」声が出てしまうがハッとここが図書室だと気付き口を紡ぐ
「アイツ、根は優しいからバイト先で仲良くなって欲しいな」
「もちろんです」
ニコッと答えると秋斗はホッとして微笑みかえす
千咲はまだ憧れの秋斗とこんな風にちょっとでも話すと思ってなかったのだ
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