アーモンド~キミとの物語~
「ん…」
秋斗と連絡取れないことを話そうか迷った
単に忙しいだけなのかケータイを見てないだけなのか
ほのかに連絡しても秋斗のことはさっぱりだ
まだ冬休みに始まったばかりだし、秋斗のプライベートにどうこう言うつもりはない
だけどクリスマスも近いため遊びにいけたらなって思っていた
「……ってわけなの」
結局悩んでいたことを話した
「ふぅん…」
「ふぅんって…お姉ちゃんは秋斗先輩のこと心配じゃないの?」
「まあ、そりゃあね…。でもさ、そこまで秋斗くんのこと気になるってことは千咲、秋斗くんのこと好きなのね」
「…………っ!?」
墓穴を自ら掘ったことにやっと気付いた千咲
気持ちに気付いていたけどここまで秋斗を気にするなんて異常だ、と反省した
彼女でもないのに余計なことしてると気が落ちた
咲良も余計なことしたかなと思ってたがこれだけ恋に悩む妹は初めて見たと思いなんだかちょっと嬉しかった
「ねぇ、千咲?」
「ん?」
「秋斗くんには秋斗くんのやるべきことがあるんだし待ってみよ?」
「お姉ちゃん…」
秋斗への気持ちは千咲が分かっていた
どんなことをしても秋斗のことは心配ないと咲良はそう思っていた
いまは待ってあげればいい
そう願うばかりだった