アーモンド~キミとの物語~
episode.22
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それから数日後の大晦日前日
千咲はバイトを午前中で終わり街をフラフラ歩いている
明日からNOAHは正月休みにはいる
そのため今日は営業も午前で終わりだ
「…………」
あれからというものの秋斗から連絡が返ってくることがなかった
何してるんだろうとずっと気にしている
それだけ秋斗が好きなんだなと自分で思っている
気にしても仕方ないと言い聞かせてとりあえず家に帰ろうとした時、誰かにぶつかる
「きゃっ…」
「あ、すいませ…千咲、ちゃん?」
「え…?あ…秋斗先輩…」
千咲がぶつかった相手は秋斗だ
お互いビックリしてそれ以上声が出なかった
だけど久しぶりに千咲を見た秋斗は元気そうだと確信すると「ぶつかってごめんね」と謝る
「あの…秋斗先輩…」
「ん?」
千咲も久しぶりに見た秋斗にじわっと目に涙が浮かんだ
返事がまったく返ってこなくて事故にでもあってるんじゃないかと心配していた
「ち、千咲ちゃん!?」
「あの、私…ずっと心配で…」
ずっと返事を返してなくて心配させていたことかなやっと気付く
周りの目が気になるためとりあえず近くの公園に移動する
暖かい飲み物を渡して落ち着かせることにした
「ありがとうございます…」