アーモンド~キミとの物語~
二人は空気を読めよと心の中でつっこむ
……が、冬休みもそろそろ終盤なのは事実だ
ほのかと秋斗と過ごす冬休みも最後になる
「宿題なんて終わりましたー!」
「私も終わっちゃったよ」
「おー、さすが」
茶化すように言う創汰
だが、頭のいい二人はとっくに課題なんて終わらせていた
そのためバイトにも入っている
「あ、私こっちだから宇佐美くん送ってあげなよ」
「はいよ。高坂も気を付けてな」
「じゃあね愛未」
「またね二人とも」
途中にある十字路で愛未と別れる
創汰は千咲と同じ方向のため家まで送る
すると創汰はさっきの愛未との会話のことを聞く
答えてはくれないだろうとは思っているが気になっていた
「で、さっき高坂となに話してたの」
「秋斗先輩のこと話してたの。……冬休みの間ずっと連絡取れなくて年末に先輩に会って、いろいろ忙しかったって話」
「……そか」
千咲が秋斗のことを話す時の表情はまるで…と悟った
千咲が秋斗のことを気にしていることは知っていた
ハッキリ言えば千咲が秋斗を好きなこと、秋斗が千咲を気になっていることを気付いていた
創汰はそんな千咲を見てやるせない気持ちになっていた
************