アーモンド~キミとの物語~

二人は空気を読めよと心の中でつっこむ
……が、冬休みもそろそろ終盤なのは事実だ

ほのかと秋斗と過ごす冬休みも最後になる

「宿題なんて終わりましたー!」

「私も終わっちゃったよ」

「おー、さすが」

茶化すように言う創汰
だが、頭のいい二人はとっくに課題なんて終わらせていた

そのためバイトにも入っている

「あ、私こっちだから宇佐美くん送ってあげなよ」

「はいよ。高坂も気を付けてな」

「じゃあね愛未」

「またね二人とも」

途中にある十字路で愛未と別れる
創汰は千咲と同じ方向のため家まで送る

すると創汰はさっきの愛未との会話のことを聞く
答えてはくれないだろうとは思っているが気になっていた

「で、さっき高坂となに話してたの」

「秋斗先輩のこと話してたの。……冬休みの間ずっと連絡取れなくて年末に先輩に会って、いろいろ忙しかったって話」

「……そか」

千咲が秋斗のことを話す時の表情はまるで…と悟った
千咲が秋斗のことを気にしていることは知っていた
ハッキリ言えば千咲が秋斗を好きなこと、秋斗が千咲を気になっていることを気付いていた

創汰はそんな千咲を見てやるせない気持ちになっていた


************
< 221 / 271 >

この作品をシェア

pagetop