アーモンド~キミとの物語~
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その頃千咲は寒さから身を守るために体育座りをしながら寒さをしのいでいた
だが資料室の寒さは南高校一番寒い教室と言われてるくらい寒いのだ
「……誰も来ないなぁ。このまま誰も見つけてもらえないのかな」
白い息を吐きながら思いにふける
このままだと低体温症になるのは時間のムダだ
ケータイも繋がらずバイト先にも連絡出来ないままでどうすることも出来ない
このまま…と思ってた矢先カタンと小さい音が聞こえたのだ
「え…」
入り口ガラスからだれかの影が見えた
きっとだれかが来てくれたと思い声をあげる
「だ、だれ?」
「その声…やっぱり千咲ちゃん?」
「……!あき…と先輩?」
「やっぱり千咲ちゃんか!鍵借りてきたから開けるから待ってね」
秋斗が気付いてくれた、助けに来てくれた
その瞬間気が抜けたのか一気に安堵して倒れる
ドサッと倒れる音に気付きすぐ鍵を開けると千咲が倒れてた姿が目に映る
「千咲ちゃん!」
「秋斗…先輩、見つけてくれて、ありがと…」
「うん…っ」
千咲の体が冷たいのが伝わってくるのが分かる
約2時間近くこんな寒い場所に居たため低体温症になりかかっていた
とりあえず背中に背負うと鍵を掛けてすぐに職員室に鍵を戻して学校を出る