アーモンド~キミとの物語~
「目、覚めたか?」
「創汰…」
とりあえず目を覚ましたことに安心する
いまの状況におそらく分かっていないためどこまで覚えているかを確認したあと、その後を一応説明することにした
「そう、なんだ…」
納得する様子ではあるがあれだけ寒いなかずっと居たら意識も飛ぶだろうなと思った
千咲が目を覚ましたことを秋斗とほのかにも連絡は入れていた
秋斗が千咲の代わりにバイト先に連絡もいれたことも話した
「体なんともないか?なんか食えるなら作っといたから持ってくるし」
「うん、食べれるよ。あとさ…」
「ん?」
もじっとしてなにか言いにくそうにする
咲良にどう説明するのか気になっていたらしい
そのへんは心配するなと伝えた
「ちぃちゃん、お腹空いたよね?お兄ちゃんがお粥作ったから食べてね」
「ありがと、乙葉ちゃん」
乙葉が持ってきたのを食べると顔色が戻るのが分かった
それだけ対応が下がっていた証拠だ
乙葉は気を使って部屋へ戻ると二人きりだ
「なんか、みんなに迷惑かけてばかりだね…」
「そんなことねぇよ。なんも心配すんな。お前は一人じゃないから」
「ん、ありがとう」
……こうして長い一日が終わりを迎える
秋斗とほのかの卒業も近く、二人との別れもあと少しだ
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