アーモンド~キミとの物語~
*
それから数日後の午前
この日は土曜日で学校がお休み
千咲のバイトも休みだ
「…………あ」
不意にカレンダーを見ると明日は2月14日
そう、バレンタインデーだ
バレンタインデーが平日で学校のある日だと何かと先生たちがうるさかったりする
今年は休日で良かったと内心安心しているとケータイが鳴る
「誰だろ?」
表示されたディスプレイを見ると愛未の名前があった
「もしもし?」
『もしもし、千咲?今日ひま?」
「うん、今日はバイトも無いからヒマだけど…」
『じゃあちょっと出かけない?ちぃ、今年もチョコ作るでしょ?』
バレンタインは毎年愛未と手作りチョコを作って創汰や乙葉、咲良に渡している
今年はほのかや秋人にも渡すつもりでいた
咲良は今日仕事で夕方まで居ないため愛未と一緒に作ろうか考えていた
「うん、作るよ。ちょうど材料買いにいけないかなって思ってたの」
『じゃあ30分後に近くの公園に集合ね!早く買わなきゃ材料売り切れちゃうから!』
「ん、わかった。じゃああとでね」
愛未との電話を終えると急いで準備をする
久しぶりの愛未との買い物でちょっとウキウキしていた
ほのかも呼べば良かったかなと思っていた
「わっ、あまり時間ないや!」