アーモンド~キミとの物語~
episode.26
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あれから数日後
そして卒業式まで残り少ない学校生活を過ごす秋斗とほのか
そんな二人は校舎裏で立ち話をしていた
「……あんた、卒業したらどうすりつもりなの?」
「…………」
「あんただけなのよ?進路希望を全く決めてないの。提出期限とっくに過ぎたっていうのに」
「オレにとって今の生活が楽しくて頭が回らないんだよ」
ほのかの質問に秋斗はまるで卒業式なんて無くなればいいみたいな答えをする
進路希望の期限はとっくに過ぎていて唯一秋斗だけ白紙で出した
彼なりに考えはあるはずなのだがどうしても色んなことが整理しきれてないのだ
「お前はウエディングデザイナーになりたいんだろ?ならもう大学は決まってんだろ」
「まあ…そうなんだけど。それよりも私はあんたのことが心配よ。冬休みなにかあったわけ?」
「………っ!なんで…」
冬休み中のことを指摘されて驚く
秋斗が全く連絡を寄越さずずっと心配していた千咲に対してメッセージや電話をいれたのに折り返しの返事すらしなかったのだ
イトコとはいえ幼なじみばりに長い付き合いの二人
だからこそなんとなく分かったのだ
なにかあったんだと……
「あった…けどその答えはオレだけじゃなくお前の考えまで巻き込む形になる」