アーモンド~キミとの物語~
episode.27
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二人は花火大会のときに行った神社近くの丘に移動した
近くのベンチに座る
満天の星空を眺めながら静かに…
「あの先輩…」
先に口を開いたのは千咲だ
ずっと聞きたかったことがあった
卒業したらどうすのかをずっと…
なにも言ってくれない秋斗に不信感を持ったわけでなかった
彼女でもない自分があれこれ言うのはお門違いなのもわかっていた
「ん?」
「……今日で卒業だけど、その…これから…」
どんな道を、と聞こうとして秋斗の顔を見ると先程とは違って儚いような表情をしていた
(聞いちゃ…いけなかったのかな?)
秋斗はいつかは聞かれるんじゃないかと思っていた
ほのかになにも言っていないのだ
その先どうするかを
「千咲ちゃん…」
「はい…」
「オレはオレの道を進むつもりだよ。これから忙しくなるし連絡もまともに取れないかもしれない。会えないかもしれない」
「え…」
その言葉を息をのむ
どういう意味でそう言ったか千咲には理解出来ていない
でも一つだけ確信を持つなら"もしかしたら秋斗に会えないかもしれない"という胸騒ぎだ
「ちょっとやらなきゃいけないことあってさ…忙しくなるんだ。そういう意味で言ったんだけど誤解しちゃったかな?」