アーモンド~キミとの物語~
episode.4
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数時間のバイトが終わり着替えているとシフトが一緒だったほのかがやってくる
「千咲ちゃん、お疲れ様」
「あ…ほのか先輩お疲れ様です」
「外、すごい雨だけど帰れる?」
「えっ…」
ほら、と言うように窓に指を指すほのか
窓を見るとかなり強い雨の音がしていた
そして今朝傘を持って来なかったことに気付く
ほのかは千咲が傘を持っていないことに気付き声を掛ける
「送っていくから待ってて?」
「すみません…」
「いいのよ。可愛い子を一人で帰したらあぶないし」
(か、可愛いって…)
サラッとそんなことを言うほのか
可愛い、と言う単語に顔が赤くなっているのが分かり両手で頬を覆う
着替えを済ませると千咲のところに戻り「さ、行こっか」と促して裏口から出るとそこに誰かが立っていた
「……創汰!?」
「あ、やっと来たか…」
裏口近くに立っていたのは創汰だった
「あら…キミは宇佐美くんだったっけ?」
「……ども」
軽く挨拶をする創汰
すると、ほのかはなにかピンッと思ったのか先に歩き出す
それを見た千咲が声を掛ける
「ほのか先輩?」