アーモンド~キミとの物語~
キョトンとする二人
千咲は秋斗の前に立ち続けて言った
「あの…おこがましいのは分かってるんですけど」
「ん?」
おずおずとしながら言う千咲に優しい笑顔で「なに?」と尋ねる
「ほのか先輩がバイト復帰したら5人でご飯食べに行ったり遊びに行きませんか?」
「え?」
「……千咲?」
そう言われてびっくりしたのは秋斗だけでなく愛未と創汰も
二人は顔を見合わせどうしたんだ、と言いたげにしている
「私、ほのか先輩とも仲良くなりたいんですけど秋斗先輩とも少しでも仲良くなりたいんです。学年違うからこんな機会はないですし創汰とも仲が良いし……だからっ、その…」
語尾になるにつれてしどろもどろになりながらだんだん声が小さくなる
千咲が言いたいのはつまり「ほのかと秋斗と友だちになりたい」と言うことだ
何かを伝えたい一生懸命さに理解したのか秋斗は、なるほどと頷くと微笑む
「もちろん良いよ」
「え?」
「オレも千咲ちゃんと仲良くなりたいし。うさと高坂さんともね。アイツも仲良くなれたらいいなって言ってたんだ」
「ほのか先輩が?」
「そっ」
良く三人一緒にいる姿を見ているほのかと秋斗
ほのかがバイトを始める前に少しだけボヤいてたのを秋斗は聞き逃さなかった