アーモンド~キミとの物語~


「おつかい?」

「はい」

クスッと楽しげな愛未
千咲は「もう、愛未は…」と呆れた様子だ

それは、ほのかが来る数分前のことだ




「あ、飲み物買うの忘れた…」

小さく呟いたのは千咲だ
その呟きが聞こえたのか創汰が言う

「買わなかったのか?」

「買うの忘れちゃったみたい」

「オレ、買ってくるけど」

残り少ない飲み物を見て「あとで買うの面倒だし」と言うと愛未がニヤッとしながら付け足して言う

「なんなら宇佐美くん、3人分買ってきてくれない?」

「……高坂、お前わざと言ってんだろ」

何のことかな?と誤魔化す愛未に呆れたようなちょっと怒るように言う
数秒二人はいがみ合うように顔を見合わせる

先に折れたのは創汰だ

「はぁ、分かったよ。買ってきてやるから」

仕方ないと諦めて立ちがる
愛未と創汰は中学時代からこんな感じだ
別にお互い嫌いなわけでは無く二人ともはっきりとした性格なため割となんでも言い合う関係だ

もちろんお互い友だちとしては認め合っている

「あとで請求書倍にしてやるからな」

「ハイハイ、いってらー」

ヒラヒラと手を振り創汰が屋上からいったん出て行くのを見ると千咲がクスッと呆れたように笑う」





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