アーモンド~キミとの物語~


「わぁ。ありがとうございます!」

「美味しそうですね」

「村瀬さんの作るケーキ美味しいんですよ!」

可愛いケーキを見つめながら言うほのかに千咲がニコニコと嬉しそうに言う
褒められた琢磨は照れる

「ココア冷めないうちにどうぞ。頭使ったら甘いもんが良いからな。じゃ、テスト勉強頑張ってな」

そう言ってお店のほうへ戻ってゆく

「「はい!」」

二人は琢磨が作って持ってきてくれたケーキを食べて少し休憩したらまたバイトに戻るのだった





中間テストまで残り三日

ある日の昼休み人気の少ない中庭近くの自販機のある場所で壁に寄り掛かりながら創汰はケータイと睨めっこしながらなにかを検索している様子

その姿をたまたま通りかかった愛未が発見する

「なにしてんの宇佐美くん」

「……あ、高坂」

愛未に声を掛けられ一瞬ピタリと動きを止めて数秒間をあける
するとふぅ、とひと息付く

「ちょっと、人の顔見てため息つくのやめてよ」

「悪い」

「まあ、宇佐美くんだから別にいいんだけどさ」

とりあえず隣に座ると再び「何してたの?」と問い掛ける

「ああ…もう少しで千咲の誕生日だろ?」

「ちぃの…あっ、三日後じゃない!」

ハッとすると大きい声を上げる愛未に「うるさい」と注意する





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