アーモンド～キミとの物語～

「そういや、今日クラス替えあるんだっけか」

「新学期だからねぇ…。先生も変わるかもね」

「……憂鬱だ」

はぁ…と壮大なため息をする創汰
新学期となればクラス替えで一年のときの友だちやクラスメイトと離れることもある
担任も変わることもあるため二年生になると始業式が一番憂鬱だ、と先輩たちも嘆いているらしい

そんな話が上がれば誰だって憂鬱になるに違いない

なんて咲良も言っていたと千咲が言う

(まあ…確かにいまクラス替えあれば三年生になればそのままのクラスになっちゃうからそう思っちゃうのは仕方ないよね)

そんな話をしている間に学校に着くと「ちぃー！」と呼ぶ声がした
二人は声をする方を見ると黒髪でロングヘアの女の子がこちらに向かって走ってきた

「愛未！おはよー」

「おはよ、千咲に宇佐美くん」

「ああ、おはよ高坂」

息を整えて挨拶したのは高坂 愛未(こうさか あいみ)
千咲の中学からの友達で二人とは一年からのクラスメイトだった
千咲のことを「ちぃ」と愛称で呼ぶ

創汰も千咲のことをそう呼ぶ一人だ

「クラス発表してあるよ、見に行こう？」