アーモンド~キミとの物語~


「どこ行ったのかな?」

秋斗が戻って来る間スケッチブックを開きイラストの続きを描いていく
1ページにびっしりとラフ画がいろんな角度で描いている

お揃いの小物がテーマ、と言われてもたくさんある
ペンダントやブレスレット、指輪、マグカップ、帽子など

そのお揃いする人にもよるがカッコイイものと言われるとまた違ってくる

「うーん…」

あれでも無いこれでも無いと描いていると急に頬に冷たいものが当たる

「ひゃあ!」

「あまり真剣過ぎると熱中症になっちゃうよ?」

「秋斗…先輩…。び、びっくりした…」

「ごめんごめん」

秋斗は近くになるお店でジュースを買いに行っていた
戻ってくるとあれこれ描き悩む千咲の姿を見てちょっとイタズラしたくなったのだ

ジュースを受け取ると一口飲む

「あ、美味しい…」

「だろ?……そういやなに描いてたの?」

ちらっとスケッチブックに描かれているものを指さす


「あ、これは…」

(まあ、秘密にする必要はないんだけど…先輩の意見も聞きたいな)

「ちょっとしたお手伝いで私にラフ画描いているほしいってお願いがあって描いているんですけど…なかなか良いのが浮かばなくて」

スケッチブックを膝に置く
一言に"お揃いの小物"と言われても何を描いていいかわからずとりあえず色んなものを書いていたのだ


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