アーモンド~キミとの物語~
数分遅れて入ってきたのはほのかだ
今日は一緒のシフト日になっている
ほのかが入ってきたことに玲央が気付く
「ほのかちゃん、おはよう」
「おはようございます、玲央さんに華さん」
華にすぐ気付き挨拶をするとニコッと柔らかく微笑む
「ほのか先輩、おはようございます。これ玲央さんから8月のシフトだそうです」
「おはよ、千咲ちゃん。ありがとう」
シフトを受け取り確認すると千咲と同じ反応をする
「あれ?休みたくさん続いてるけど…」
玲央の代わりに説明を頼まれた千咲はさっきのことを伝える
休みはたくさんあっても損はないし思い出も作ってほしいと言うとコクンと頷き納得する
「なるほど…」
「じゃあ、私たちも仕事に入りましょうか?」
「そうね」
ほのかが着替え終えるとさっそくホール対応に追われていく
今日もたくさんのお客さんが入って来てお店はいつも通り満席に近くなっていた
顔の知れた常連客や初めて来店されるお客さんにも丁寧に接客していく
NOAHの評判は美味しい料理だけでなく店員の接客が良いとも言われている
お昼過ぎにはピークを増してお客さんが増えていく
「……すごい人だね」
接客しながら千咲に声を掛ける
「夏休みって学生さんが多くて去年もそうだったんですよ。NOAHに来る年齢層ってけっこう広くて」