アーモンド~キミとの物語~
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千咲が散歩に行き数分経つとビーチバレーをしていた創汰たちが戻ってきた
「あら、みんなおかえり」
「ああ、咲良姉ずっとここに居たのか?」
「荷物があるからね」
疲れたね、と言いつつみんなスポーツドリンクを飲むと秋斗が千咲の姿が見えないことに気付く
「咲良さん、千咲ちゃんは?」
「あ、ほんとだ。ちぃが居ない…」
「あの子ちょっと散歩してくるって言ってたけど…」
咲良は千咲が行った方向を指さす
愛未もほのかもキョロキョロと周りを見回す
「千咲ちゃんどこ行ったのかしら?」
「あの子…ただでさえ…」
その言葉に創汰がハッとする
"あの時"のことが二人の頭によぎる
「宇佐美くん…」
「ああ…」
二人の様子に秋斗とほのかが気付く
咲良も何かを察したのか心配そうな表情になる
「どうしたの?三人とも…」
「実は…千咲のやつ…」
だが話してるヒマが無く創汰は千咲がいる場所に走っていく
「創ちゃん!?」
「オレ、アイツを探してくる!咲良姉はここに居てくれ!」
そう振り返って言い再び走っていく
「うさだけじゃ心配だからオレも行きます!」
「……分かったわ。なにかあったら連絡して」
「分かりました!ほのかと愛未ちゃんはここに居て」