ただいま冷徹上司を調・教・中!
「んあぁっ……」
思わず大きな声が漏れてしまうほどの熱量と質量が、私の中に入ってくる。
苦しいほどの圧迫感だ。
男性経験が多いわけではない私が言うのもなんだけど。
こんなの、初めてだ。
なんなく奥深くまで届いてしまって、目の前に星が飛んだ。
凱莉さんが動けば動くほど、もう何が起きていて自分がどうなってしまっているのかなんて、一切考えられないほど。
凱莉さんから与えられる快感で、飛びそうになる意識を必死で堪えるだけだ。
自分から出る淫らな喘ぎも粘着質な水音も。
無意識に自分から「もっと」と求める欲も。
もう恥ずかしいなんて思えない。
二人とも本能のままに。
欲望のままに。
ただひたすらに激しく求めあった……。
「ごめん。病み上がりなのに無理させたな」
2人の吐息がようやく落ち着いた頃、凱莉さんは優しく私の頭と身体を撫でながらそう言った。
「いえ。加減しないでって言ったの……私ですし……」
そこまで言って、私は火を噴くほど真っ赤になってしまった。
そうだ。
冷静になればなんて恥ずかしいことを言っちゃったんだ。
顔を上げられず、私は凱莉さんの胸に顔を填めた。
「安心しろ。ちゃんと加減はできた」
「…………」
うっそ。
あれで加減できたって?
驚くべき凱莉さんの発言に、私は自分の身体が壊れるのを想像して。
……ちょっと期待してしまった……。
変態か、私は。
長いこと私の身体を気遣ってくれていた凱莉さんが、「明日、会社で待ってるからな」と言い残して部屋を出たのは、ちょうど日付が変わった頃だった。
明日もきっと、いつもと変わらない日常なんだろう。
けれど二人のなかで大きく変わった関係の余韻に浸りながら、私はダルい身体を抱きながら眠った。