ただいま冷徹上司を調・教・中!
身体中をくすぐる凱莉さんの指や、素肌を這う舌に翻弄され、私はただ啼くことしかできない。

凱莉さんを受け入れるためだけに準備のできた身体を晒すと、私を強く抱きしめながら凱莉さんが入ってくる。

その快感に体が震え、私はきつく凱莉さんにしがみついた。

私を啼かす凱莉さんは、昨日とは全然違う。

「や……も……だめっ……」

何度も何度も意識が飛びそうになりながらも、懸命に凱莉さんに縋る。

「千尋……まだだ。まだ千尋の中にいたい」

昨日加減したと言っていた言葉は本当だったんだ……。

加減ない凱莉さんが……こんなに凄いなんて。

「こわれ……ちゃう……かい……りさぁ……ん」

「千尋、可愛いよ」

苦しいほどの快感に、いっそのこと気を失ってしまえば楽なのに。

甘酸っぱい凱莉さんは、それを許してくれない。

余すところなく凱莉さんを感じて、ようやく開放されたのは22時を回った頃だった。

「千尋、大丈夫か?」

一言も言葉を発さない私に、凱莉さんはそっと頭を撫でながら心配気に問いかけてくる。

「は……だいじょぶ……です」

余韻でまだ上手く言葉を発せないだけなんだ。

本当に加減しなかったな?

おかげで指一本も動かせないじゃないか。

恨み言ひとつも言えなくて、私は呼吸を整えることで精一杯だ。

凱莉さんはベッドから抜けて服をみにつけると部屋を出ていく。

しばらくして温かいタオルと冷たいお茶を持ってきてくれた。

凱莉さんの手を借りてお茶を飲むと、全身に染み渡るように流れ込む。

どれだけ乾いてたんだ、私は。
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