ただいま冷徹上司を調・教・中!
指の腹で尖りを弄られながら、もう片方を口に含んで舌で円を描く。

わざとらしく音を立てて吸い上げたりするものだから、思わず耳を塞ぎたくなってしまう。

身体がどんどん熱を帯びていき、私は吐息と一緒に淫らな声をあげ始めた。

撫でるように包み込まれた胸の先は、凱莉さんの唾液で濡れていて冷たく感じる。

揉みしだかれるたびに上がる体温が、それをさらに強調させていた。

けれどそれだけでは物足りないと感じてしまうのは、私がいま凱莉さんに与えられている快楽の先を知ってしまっているからなのだろうか。

凱莉さんのもどかしい手は、なかなか欲しいところに触れてはくれない。

ゆる……と思わず腰を浮かせてしまったとき。

「もう欲しいのか?」

ニヤリと笑った凱莉さんが、私の腰をグッと抑え付けた。

こんなときの意地悪は、凱莉さんの妖艶さを倍増させるスパイスだ。

そしてその高級スパイスに私はまんまとハマってしまうのだ。

「欲し……」

胸だけで蕩けてしまった私は、力なく凱莉さんに強請る。

素直にそう言えば。

「ふ……ああんっ」

どんなに意地悪な顔を見せていても、必ず私の欲しい快楽を与えてくれるから。

下着の上からなぞられたそこは、もうどうにもならないほどに熟れて、凱莉さんがくるのを待ち望んでいるようだった。
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