ただいま冷徹上司を調・教・中!
自分の友人で、しかも浮気相手の彼女という立場だった私に向かって、あっけらかんとしてこんなことを言えるなんて。
梨央という女はいったい、どんな精神力の持ち主なのだろうか。
「なんの感情もないのに、人の彼氏を寝とったの……?」
自分の声が震えているのがわかる。
やっと驚きよりも怒りが勝ってきたようだ。
「なんの感情もなかったわけじゃないわ。ちゃんと欲情はあった。二年以上も千尋の彼氏だった吉澤さんのことだもの。他の男とは何か違う気がして、ずっと興味はあったし誘ってた」
それは私の彼氏だからという前提があってこその興味じゃないか。
二年半も私と寝てた男だから興味があった……と。
ただそれだけ。
そんな興味なら……。
そんな感情なら……。
いっそなんの感情も持たない衝動的な浮気の方がよかった。
こんな裏切り……こんな浮気をされるほうが最も辛い……。
「誤解のないように言っておくけど。私は千尋が嫌いで吉澤さんを誘ったんじゃないからね。むしろその逆で、千尋のことが好きだから、その彼氏の吉澤さんに興味があっただけだから。千尋の彼氏じゃなくなったなら、興味の欠片もないから」
この人は……なに……いってんの?
私を好きだから彼氏を寝とったって……?
梨央という女はいったい、どんな精神力の持ち主なのだろうか。
「なんの感情もないのに、人の彼氏を寝とったの……?」
自分の声が震えているのがわかる。
やっと驚きよりも怒りが勝ってきたようだ。
「なんの感情もなかったわけじゃないわ。ちゃんと欲情はあった。二年以上も千尋の彼氏だった吉澤さんのことだもの。他の男とは何か違う気がして、ずっと興味はあったし誘ってた」
それは私の彼氏だからという前提があってこその興味じゃないか。
二年半も私と寝てた男だから興味があった……と。
ただそれだけ。
そんな興味なら……。
そんな感情なら……。
いっそなんの感情も持たない衝動的な浮気の方がよかった。
こんな裏切り……こんな浮気をされるほうが最も辛い……。
「誤解のないように言っておくけど。私は千尋が嫌いで吉澤さんを誘ったんじゃないからね。むしろその逆で、千尋のことが好きだから、その彼氏の吉澤さんに興味があっただけだから。千尋の彼氏じゃなくなったなら、興味の欠片もないから」
この人は……なに……いってんの?
私を好きだから彼氏を寝とったって……?