ただいま冷徹上司を調・教・中!
「ふざけんじゃないわよ!」
給湯室を出て右に曲がれば、そこはもうエレベーターホールだ。
いつなんどきエレベーターが開き、人が出てくるかもわからない状況。
普段ならばそう冷静に判断できたのかもしれないが、今の私の心情的にそれができるはずなんてない。
私はその場で振り向き、梨央に向かって真っすぐ指をさした。
「アンタのお手付きなんて恵んでもらわなくても、男になんて困ってないし、アンタみたいに人のモノ欲しがるくらい飢えてない!自分がどれほど上だと思って言ってんの!?」
息も付けないほどの早口でそう言い終わると私は大きく酸素を補充した。
梨央は毎回毎回いつも自分が全て勝っていると勘違いしている女だ。
どんな小さなものでも、自分に無いものを人が持っているということが許せない。
それが奪えるものならば奪ってしまえば、優越感があり優位に立てる。
そんなことばかりに能力と身体を使うような女だったんだ。
そんな人間の汚い手になんて負けたと思いたくない。
私の捲し立てに唖然としていた梨央だったが、はっと我に返ったのか、意地悪そうにニヤリと笑った。
「へぇ……。言ってくれるわね。面白い。次に千尋がどんな男を手に入れるのか、楽しみにしてるわ」
「吠え面掻かせてやるから覚悟すんのね」
フンっと鼻で笑って勢いよく梨央をその場に残し、右手のエレベーターホールに向かったところで。
「……あ」
身体も思考もピタリと停止した。
給湯室を出て右に曲がれば、そこはもうエレベーターホールだ。
いつなんどきエレベーターが開き、人が出てくるかもわからない状況。
普段ならばそう冷静に判断できたのかもしれないが、今の私の心情的にそれができるはずなんてない。
私はその場で振り向き、梨央に向かって真っすぐ指をさした。
「アンタのお手付きなんて恵んでもらわなくても、男になんて困ってないし、アンタみたいに人のモノ欲しがるくらい飢えてない!自分がどれほど上だと思って言ってんの!?」
息も付けないほどの早口でそう言い終わると私は大きく酸素を補充した。
梨央は毎回毎回いつも自分が全て勝っていると勘違いしている女だ。
どんな小さなものでも、自分に無いものを人が持っているということが許せない。
それが奪えるものならば奪ってしまえば、優越感があり優位に立てる。
そんなことばかりに能力と身体を使うような女だったんだ。
そんな人間の汚い手になんて負けたと思いたくない。
私の捲し立てに唖然としていた梨央だったが、はっと我に返ったのか、意地悪そうにニヤリと笑った。
「へぇ……。言ってくれるわね。面白い。次に千尋がどんな男を手に入れるのか、楽しみにしてるわ」
「吠え面掻かせてやるから覚悟すんのね」
フンっと鼻で笑って勢いよく梨央をその場に残し、右手のエレベーターホールに向かったところで。
「……あ」
身体も思考もピタリと停止した。