お前は俺だけのもの
◯Chapter 1.◯ 運命の始まり
ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー
\凪 Side /
- 4月5日 -
暖かい春風と桜の花びらがひらひらと舞う季節。
入学式を終えて、家に帰る時だった。
大きな倉庫の前を通りかかった時、2人の男の人が倉庫から出てきた。
那「おう! 凪!」
時が止まったと思った。
倉庫から出てきたのは、那樹と二度と会いたくないと思っていた翔さんだった。
凪・翔「え?」
那「え? お前ら知り合い?」
翔「え、いや、兄貴こそ知り合いなんすか?」
那「俺は、こいつのおにいちゃんみたいなもん?幼馴染みってやつ?」
翔「そーだったんすか!?」
那「凪、俺らと一緒に帰ろうよ!」
凪「え、やだ! 絶対やだよ!!」
那樹が何か言っているような気はしたが、そんなことは無視してその場を後にした。