TOO MUCH PAIN
新宿の片隅から
雷神のライヴにはこないようになったけれども、エイジは他のライブでよく顔を合わせる事があった。
アンティノックや新宿ロフト、私がずっと通っているイベントには、ほとんど顔を出す。
SAのライヴなんかは、よく満さんと一緒に見に来ているし。
エイジは鉄さんの子だから、結構な有名人だ。
回りの仲間達も、みんな知ってる。
私はライヴ中にエイジを見つけても、めったに声をかけなかったし、わざと会わないようにしていた。
エイジから声をかけてくれないか、どこかで見つけてくれないか、そんな風に思っていたから。
こちらからグイグイ行くと、男の子はたいてい逃げてしまうってことを私は知っている・・・
「なんか最近エイジさ、カッコよくなったよね。ついこの間まで、子供っぽかったのにさ。」
SAのライヴの時に一緒につるんでいるマキちゃんがそう言う。
「エイジは私のだから、取っちゃダメだよ。」
ライヴ終わりの打ち上げの席だったからか、私は酔っ払ってそんなことを口走っていた。
「なにリンダ、エイジと付き合ってたの?ずっと鉄さん狙いだと思ってたけど。」
どっちも当たってるようで微妙に違うよなあって思いながら、適当に返事をしていると、何だか周りにいた友達の男子とかも、そうなのかと勘違いしているようだった。
「なんかまじめっぽくなったよね、リンダも。前はすぐさ、適当なヤツにお持ち帰りされてたじゃん。」
「前はね、自分なんてどうなってもいいって思ってたからさ。
鉄さんに説教されてちょっと変わったかな?」
マキちゃんはいいヤツだ。
たいていの女の子は、調子のいいときだけ近づいてきて、必要なくなると他人のふりをするのに、彼女はずっと私に付き合ってくれる。
唯一の親友といえる女の子かな?
「鉄さんもまじめだもんねえ・・・結構モテるのに、満さん一筋だもんね。」
ロフトのバーの隅っこでずっと飲んでいたら、何だかうとうとしてしまってカウンターで眠ってしまっていた。
「リンダ、大丈夫?」
聞き覚えのある声が聞こえたけれど、何だか頭がぼやけていて誰だかわからなかった。
「俺送ってくから・・・」
その人がそういって、私を連れ出してくれた。
いつものように、靖国通りからタクシーに乗ると、慣れた様にその人は東北沢に向かってくれる。
何だか安心して、その人の肩にもたれかかっていた。
アンティノックや新宿ロフト、私がずっと通っているイベントには、ほとんど顔を出す。
SAのライヴなんかは、よく満さんと一緒に見に来ているし。
エイジは鉄さんの子だから、結構な有名人だ。
回りの仲間達も、みんな知ってる。
私はライヴ中にエイジを見つけても、めったに声をかけなかったし、わざと会わないようにしていた。
エイジから声をかけてくれないか、どこかで見つけてくれないか、そんな風に思っていたから。
こちらからグイグイ行くと、男の子はたいてい逃げてしまうってことを私は知っている・・・
「なんか最近エイジさ、カッコよくなったよね。ついこの間まで、子供っぽかったのにさ。」
SAのライヴの時に一緒につるんでいるマキちゃんがそう言う。
「エイジは私のだから、取っちゃダメだよ。」
ライヴ終わりの打ち上げの席だったからか、私は酔っ払ってそんなことを口走っていた。
「なにリンダ、エイジと付き合ってたの?ずっと鉄さん狙いだと思ってたけど。」
どっちも当たってるようで微妙に違うよなあって思いながら、適当に返事をしていると、何だか周りにいた友達の男子とかも、そうなのかと勘違いしているようだった。
「なんかまじめっぽくなったよね、リンダも。前はすぐさ、適当なヤツにお持ち帰りされてたじゃん。」
「前はね、自分なんてどうなってもいいって思ってたからさ。
鉄さんに説教されてちょっと変わったかな?」
マキちゃんはいいヤツだ。
たいていの女の子は、調子のいいときだけ近づいてきて、必要なくなると他人のふりをするのに、彼女はずっと私に付き合ってくれる。
唯一の親友といえる女の子かな?
「鉄さんもまじめだもんねえ・・・結構モテるのに、満さん一筋だもんね。」
ロフトのバーの隅っこでずっと飲んでいたら、何だかうとうとしてしまってカウンターで眠ってしまっていた。
「リンダ、大丈夫?」
聞き覚えのある声が聞こえたけれど、何だか頭がぼやけていて誰だかわからなかった。
「俺送ってくから・・・」
その人がそういって、私を連れ出してくれた。
いつものように、靖国通りからタクシーに乗ると、慣れた様にその人は東北沢に向かってくれる。
何だか安心して、その人の肩にもたれかかっていた。