TOO MUCH PAIN
アパートの玄関を入ると、すぐに2人の距離は縮まる。


すぐにキスをして、お互いの身体を探る。


もうわかりきったようにいつものところにエイジの手が伸びると、もうすぐに準備は出来ているので、なれたようにゴムをつけるとすぐにエイジは私のなかに入ってくる。


それは、いつも私がそうして欲しくて、あのときの気持ちを忘れたくなくて、いつもはじめはそんな感じだ。



「リンダ・・・」


私の名前を何度も繰り返してくれるのが、心地よくて、私の吐息も激しくなるばかりだった。


なれた様に私の良い所ばかりを攻め続けるエイジにしがみつくと、あっという間に二人で絶頂に達してしまう。


「よかった・・・」

私は息を整えながら、そんな風にしかいえなかった。


エイジも照れくさそうにベットの中で横になっている。


愛しくてかわいくて、離したくなくて、でもそれは言ってはいけないと思ってしまうのは何故だろう。

私はただ彼の柔らかな髪をなでていた。



「シャワー浴びてくるわ・・・」

涙がこぼれてしまう前に私はバスルームに向かった。


熱いシャワーを浴びると、さっきまで身体に染み付いていたエイジの香りがなくなってしまうようで、何だか切ない。

あとどれくらい一緒にいれるのかな?




部屋着に着替えてベットに戻ると、エイジはベットに座り込んだまま涙を流していた。

ああいつもそうだ、やった後は何だか罪悪感に押しつぶされそうになるんだ、優しい子だもの。



「どうしたの?」

彼の涙をぬぐってあげると、エイジはまた悲しそうに見つめてくる。


「ゴメン、いつも余裕がなくて・・・」

そんなこといいのに、いつも気にしていないのに、エイジは何時も何かにこだわっている。




「エイジはさ、そのままで大丈夫だよ・・・うん、大丈夫だからね・・・」

そのまま立ち上がってシャワールームに向かう後姿に話しかける。


「エイジは最高に、いい男だよ・・・」


その声は届かなかったかもしれなくて、私はエイジの香りがするシーツに顔をうずめていた。






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