TOO MUCH PAIN
「ねえほんとに大丈夫?」

一通り事が済んで、ぐったりとベットに横になっていると、エイジは何故だか泣いていた。

「大丈夫だよ、泣かないで。」

その涙にキスをしてあげると、そのまま唇にキスを返してくれる。

なんて優しい子なんだろうか・・・

そういうところも鉄さんにそっくりだ。

こんなまっさらな男の子に、なにしてるんだろう私はって、少し胸が痛んでいた。


「何で俺だったの?」

そんな風に聞かれる。

「鉄さんが満さんとキスしてるところ見ちゃったんだ、だから何か2人の大事なモノが欲しくなっちゃったのかもね・・・」



少し嘘をついた
鉄さんにヤキモチやいてるみたいに言えば、きっと本気にすることはないだろうこの子も。


エイジはとても悲しそうな顔をして、私のことをじっと見つめていた。



「ねえ、よくなかったの?」

彼の頬を撫でると、首を横に振った。


「なんか悔しい・・・」




そのまま私達は、毛布に包まって朝まで眠っていた。


久しぶりに、人の体温を感じられて、ぐっすり眠れた気がする…





朝になって、シャワーを浴びてベットに戻ると、エイジも起きていてどこかに電話していた。
きっとちゃんと親が心配してくれているんだろう。




「シャワー使っていいよ。」

彼にバスルームを教えると、素直にシャワーを浴びてきて身支度を整えている。



「又会える?」

帰り際にエイジは不安そうにそういった。


「そうだね、又くればいいじゃん。」

私は笑ってそういうと、そのままバイバイと手を振った。
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