TOO MUCH PAIN
週に一度ぐらい、エイジは連絡をくれて私の部屋にやって来る。
夜も遅い時間、私が次の日休みか遅番かってちょうどいい日に…
いつもの喫茶店で待ち合わせをして、それから私の部屋に来る。
SEXもすぐに慣れてきたのか、何も言わなくてもちゃんと気持ちのいいようにリードしてくれるようになっていた。
それはとても幸せなときで、私は満たされていくのに、いつもエイジは悲しそうだ…
私がそれを伝えなかったから…
そして、エイジはずっと自分は鉄さんの代わりだと思い込んでいたから…
あれから雷神のライヴには欠かさず行っていたけれど、エイジはあれ以来ライヴで顔を会わせることはなかった。
3回目に行ったライヴの時、ロフトのバースペースで一人でジンジャーエールを飲んでいると、いきなり鉄さんに声をかけられる。
「君がリンダちゃん?」
そうですと答えると、エイジがこの前お世話になったんだってねってそんな風に言われた。
初めて彼を連れ出した日の事を言っていたらしい。
「いきなり居なくなるからさ、ミチルが最初パニクって大変だったよ…」
そんな風に少し笑いながら言うから、それぐらいでそんなに心配する母親がいるんだってことがやけに羨ましくなった。
「ごめんなさい、私が勝手に連れ出して…」
素直に謝ると、鉄さんは逆にビックリしている。
「えっ?そうだったのかよ。あいつ自分で勝手にやったって言ってたらしいぞ。」
私をかばってくれたのか、それとも私にされたことに対してプライドが許せなかったのか…
たぶん優しい子だもの、前者の方だろうなとぼんやり思った。
「好きな子がいたから、二人で抜け出したんだっていってたってさ。」
そんな風に親に言うなんて、なんだか胸が痛くなる。
私なんかが彼の相手じゃいけないと思うのに。
「俺さ、あいつの側に居てやれないから、最近よくわかんないんだよな。たまに会っても何も話してくれねーし。」
何でこんなに仲の良い家族が別居してるんだろうと不思議に思ってそう聞くと、そこで初めて週末婚という言葉を知ることになる。
「ずっと一緒にいると、ミチルが不安定になるからな…」
鉄さんはそういって、昔の事を話してくれた。
夜も遅い時間、私が次の日休みか遅番かってちょうどいい日に…
いつもの喫茶店で待ち合わせをして、それから私の部屋に来る。
SEXもすぐに慣れてきたのか、何も言わなくてもちゃんと気持ちのいいようにリードしてくれるようになっていた。
それはとても幸せなときで、私は満たされていくのに、いつもエイジは悲しそうだ…
私がそれを伝えなかったから…
そして、エイジはずっと自分は鉄さんの代わりだと思い込んでいたから…
あれから雷神のライヴには欠かさず行っていたけれど、エイジはあれ以来ライヴで顔を会わせることはなかった。
3回目に行ったライヴの時、ロフトのバースペースで一人でジンジャーエールを飲んでいると、いきなり鉄さんに声をかけられる。
「君がリンダちゃん?」
そうですと答えると、エイジがこの前お世話になったんだってねってそんな風に言われた。
初めて彼を連れ出した日の事を言っていたらしい。
「いきなり居なくなるからさ、ミチルが最初パニクって大変だったよ…」
そんな風に少し笑いながら言うから、それぐらいでそんなに心配する母親がいるんだってことがやけに羨ましくなった。
「ごめんなさい、私が勝手に連れ出して…」
素直に謝ると、鉄さんは逆にビックリしている。
「えっ?そうだったのかよ。あいつ自分で勝手にやったって言ってたらしいぞ。」
私をかばってくれたのか、それとも私にされたことに対してプライドが許せなかったのか…
たぶん優しい子だもの、前者の方だろうなとぼんやり思った。
「好きな子がいたから、二人で抜け出したんだっていってたってさ。」
そんな風に親に言うなんて、なんだか胸が痛くなる。
私なんかが彼の相手じゃいけないと思うのに。
「俺さ、あいつの側に居てやれないから、最近よくわかんないんだよな。たまに会っても何も話してくれねーし。」
何でこんなに仲の良い家族が別居してるんだろうと不思議に思ってそう聞くと、そこで初めて週末婚という言葉を知ることになる。
「ずっと一緒にいると、ミチルが不安定になるからな…」
鉄さんはそういって、昔の事を話してくれた。