浅葱色が愛した嘘






恐る恐るゆっくりと振り返る。


土方は自分の視線を後ろにいる桔梗であろう、気配の方へと向けた。




………!?!?!?




間違っていなかった。

俺の直感は当たっていた。


そこには、

三年前と何も変わらない彼女の姿。


紛れもなく、あの頃のままの桔梗がそこにいた。



千年桜の花びらをまるで羽衣のように、見にまとい微笑む姿はまるで天女。



変わらぬ、美しい肌にそれを引き立てる淡い群青色の瞳。




『桔梗……

お前は何も変わってないんだな。』



『ふっ、土方さんこそ、


あの頃と全く同じだ。』




不思議だった。


こうやって言葉を交わせる日がくるなんて夢にも思っていなかったから。



『どうして…急に俺なんかに文をよこした?


俺じゃなく、総司に渡せばよかったのに。』





どうして、俺に千年桜に来いと言った。



そう思うのも無理はない。



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