浅葱色が愛した嘘
「!?!?」
男は目を見開き弾かれた刀を見つめていた。
そして鞘に収めると同時に
「ついてこい。」
そう言って桔梗を案内したのだ。
長い廊下___
スタスタと歩いていく男の後ろを桔梗は小走りで追いかける。
そして一つの部屋の前で立ち止まった。
「斎藤です。
副長、今よろしいですか?」
「あぁ、入れ。」
「失礼します。」
襖を開けると煙管の臭い鼻につく。
部屋に書類などが散らばっており
文机に向かっていた男がゆっくりとこちらに顔を上げた。