ずっと俺がそばで守るから…
この写真入りキーホルダーは火事でいろんな思い出のものが消えた中で、
火事に合わなかったわたしがずっと持っていたもの…唯一燃えなかったものなのだ。




これは、わたしにとって家族との…




たった一つの"思い出"のものなのだ…




なのに、なのに!水が中に入って写真がぼやけてしまっている。




涙がとまらなかった…拭っても拭っても
溢れてくる…




すると、




バチャン!




神くんはブレザーだけ脱いでプールに入ってきた。




「岩瀬!とりあえず、プールから出ろ!」




そう言って、わたしの背中を擦りながら荷物を全部持ってくれた。



わたしは、泣きながらプールを出た。




すると…
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