金曜日の流星群
「紫音?」



戸惑っているナツメ君に言葉を探し続ける私。
その間にも花火は咲いては散っている。

また、涙が出てきそうだから私は心から笑った。
今の思い出を美しいままにするために。


「…やりたいこと、叶ってよかったね」



「みんなのおかげ」



「そうだね」



屋上で寝っ転がる悠君。
悠君にちょっかいを出すちぃちゃん。
果敢に彩葉ちゃんに話しかけながらジュースを渡す長谷川君。
そんな長谷川君を無視しながらもジュースを受け取る彩葉ちゃん。



みんながいたから、やりたいことが叶えられたんだ。



「花火も見てみたかったんだ」



「見たことなかったの?」



「小さい頃だけ。最近は不衛生な所はダメってさ」
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